ストーリー
非日常の中の日常を、疑うことさえ罪だと思っていた。
ある日、家に帰ると母が項垂れていた。
声を掛けようにもこの重くるしい空気がボクの喉を焦がす。
「お父さんがね…」
そう言って母が語りだす。
「出てけって…」
そう言った母は泣きそうな笑顔を浮かべていた。
「玲ちゃん、玲ちゃんは一緒に居てくれるよね?」
今にも壊れそうな母に僕は頷くことしかできなかった。
そして僕はやってきた。
ローゼンクロイツ国
母の故郷、魔女の国に…。
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